リジュランと水光注射を並べて「どちらもヒアルロン酸と聞きましたが何が違うのですか」と尋ねる方が多くいます。「では長持ちする方を打てばいいのですか」という質問も自然に続きます。それぞれの名前が何を指すのか、成分が肌の中でどのように働くのか、そして結果を実際に分けるのは何なのかを順に整理します。

まず結論から

水光注射は特定の製品名というより、ヒアルロン酸(HA、水分を引き寄せる成分)を皮膚の内側に入れる施術を指す通称に近いものです。リジュランはPN(ポリヌクレオチド)製剤として、使用する製品が定められた施術です。ATTITUDE Clinicの施術案内でも別項目として掲載されています。どちらが優れているかより、今の自分の肌に必要なのが水分か、回復とハリかを先に決めるのが順序に合っています。どちらも1回で終わらず変化はゆっくり現れるため、何回をどのくらいの間隔で続けるかが結果を左右します。実際にどの製剤をどのくらい使うかは肌を診てカウンセリングで決めます。

水光注射は肌の中で何をするのでしょうか?

まず名前を整理すると分かりやすくなります。スキンブースターという傘の下には、リジュラン、水光注射、薄めて浅く入れるボツリヌストキシンのように目的の異なる施術が混在しています。ATTITUDE Clinicのコラムでもこの点を指摘しており、水光注射は主にHAベースの水分注射で、リジュランはPN製剤として別の施術です。水光注射に実際にどの成分が入るかはカウンセリングでご案内します。

皮膚断面の複数の層と真皮層にあるジェルの粒

働く場所は真皮層です。真皮層はコラーゲンがつくられる皮膚の内側の層で、ここに入ったHAは水分を引き寄せる力が強く、肌がしっとりして弾むように感じられます。個人差はあります。一方、PNはサーモンなどから抽出した成分を精製したもので、傷ついたときに自ら回復しようとする反応に近い信号を肌につくり、コラーゲンをつくる細胞を刺激すると考えられています。小じわやハリ低下、凸凹したキメに主に使われ、HAは乾燥やくすみが気になる肌に向きます。

2つの成分を単独で使うより、目的に応じて配合比率を調整することがよくあります。再生とハリを優先するならPNの比率を、みずみずしさと保湿を優先するならHAの比率を高める形です。ところで、なぜどれも似た施術に聞こえるのでしょうか? 注入方法と施術直後の見た目が似ているため、通称が先に広まったからです。

リジュランはどこに位置づけられる施術でしょうか?

リジュランは通称ではなく施術名です。施術案内にはリジュラン ヒーラーとして掲載され、同じ分類の中にスキンバイブ、ジュベルック スキン、ポテンツァなどが別項目として並んでいます。製品ごとに注入される成分と目指す結果が異なるためです。

施術名が決まっているということは、確認すべきことが減るという意味でもあります。どの製品を使うのか、その製品がどんな悩みを狙うのかをカウンセリングですぐに確認できます。水光注射は通称である分、施術ごとに実際の成分が変わりうるため、使用製品を確認する手順が1回多く必要です。ですからリジュランが強く水光注射が弱い、といった序列で理解すると実際とずれます。狙うポイントが違うだけです。

同じ注射なのに、なぜ結果に差を感じるのでしょうか?

結果を分けるのは製品名だけではありません。注入の深さと範囲、使った量、施術間隔、そして本人の肌の状態が一緒に働きます。同じ製品でも浅い層に広く塗るように入れるか、狭い部位にまとめて入れるかで感じ方が変わります。

持続期間の個人差もここから生まれます。コラーゲンがつくられる速さと分解される速さが人によって違うためです。年齢が高いほど、紫外線曝露や喫煙で肌老化が進んでいるほど、つくられたコラーゲンは早く失われる傾向があります。そのため1回の施術で終えるより、管理の考え方でとらえて維持の施術を一緒に計画します。

痛みも部位によって異なります。骨に近く組織が薄い額・目元・口周りは比較的敏感に感じやすく、頬やフェイスラインのように組織が厚い部位は軽いほうです。器具も影響します。細い針で多くの点に細かく注入すると瞬間的なチクチクが何度も繰り返され、先の丸い細い管(カニューレ)を入れて内側から広げる方法は最初に入れるときだけチクチクすることが多いです。麻酔の方法はカウンセリングでご案内します。

何回、どのくらいの間隔で打つのでしょうか?

スキンブースターはフィラーのように即時のボリュームをつくるものではありません。施術直後はむしろむくむため大きな変化は感じにくく、変化はゆっくり現れます。時期や程度、持続期間は人によって異なります。

計画は通常、数回を2〜4週間隔で行い、その後は間隔を広げて維持の施術を続ける形で組みます。1回だけでは効果は限定的で一時的であり、コラーゲンに関わる変化があればゆっくり現れます。回数と間隔は肌の状態や悩みの部位、使用製品によって変わるため、医師が肌を診て決めます。

一緒に検討する施術があれば順序も決めます。レーザーやリフティングと同じ日に受けられるか、何日間隔をあけるかによって回復の速度が変わることがあります。複数の施術を考えているなら、全体の計画を先に立てるほうがよいです。

表1 何回、どのくらいの間隔で打つのでしょうか?
区分 水光注射 リジュラン
名前の性格 施術を指す通称 施術名が定められた製剤
確認すること 実際に使う成分はカウンセリングで案内 施術案内に施術名と使用製剤を表示
目的の設定 乾燥・パサつき、くすんだトーンに主に活用 肌の悩みと状態に合わせて計画
進め方 数回を2〜4週間隔で、その後は維持 同じ原則、間隔は経過を見て調整
回復 丘疹・むくみは1日から数日、内出血はより長く 同様に当てはまる注意事項

表は左右にスクロールしてご覧ください。

まとめると 2つは競合関係ではなく、層が違います。水光注射は施術を指す言葉で、リジュランは施術名なので比べる基準自体が異なります。今の肌が水分を求めるのか、回復とハリを求めるのかを先に決め、そのうえで回数と間隔を合わせる順序が結果を左右します。

こんな状況なら

カウンセリングルームの机で話し合う2人の女性

結婚式や撮影が数週間後に迫っているとき

注入の跡や内出血が残ることがあるため、日程から逆算して施術日を決めるほうがよいです。丘疹は通常1日から数日の間に落ち着きますが、内出血は1週間以上続くこともあります。予定が2週間以内に迫っているなら、時期を調整する相談がまず必要です。

机で鏡を見ながら頬に触れる女性

保湿剤を塗っても午後にはまたつっぱるとき

表面ではなく真皮の水分が減ったときのサインかもしれません。水分を補うアプローチが先に合うのか、回復とハリを一緒に見る成分が合うのかをカウンセリングで見極めます。

ベッドに寝る女性患者に冷却パックを当てる医療スタッフと観葉植物

敏感肌や赤くなりやすい肌のとき

赤みが出やすい肌は施術直後の発赤がより目立つことがあります。どの成分が刺激が少ないか、麻酔をどうするか、間隔をどのくらいあけるかを一緒に決めます。

スーツケースのそばの椅子に座る女性とドアから近づく看護師

短期滞在の海外からのお客様のとき

滞在日程の中に回復時間が収まるかが鍵です。数日のむくみと紫外線対策まで日程に入れ、帰国後に経過をどう確認するかもあらかじめ決めます。

カウンセリング前に教えてください 最近の紫外線曝露(休暇や屋外活動)、服用中の薬とくに血液凝固に影響する薬、化粧品や医薬品のアレルギー歴、妊娠・授乳の有無と予定、最近受けた施術とそのときの反応、避けられない予定をお知らせいただくと、時期と間隔をそれに合わせて決めます。

ATTITUDE Clinicはこのように進めます

  1. 皮膚分析カメラで女性の頬を撮影する医療スタッフ
    肌状態の記録と分析 — AI肌分析ツールで肌状態を記録し整理します。この記録は情報を集めて示すツールであり、それ自体が医学的診断ではありません。カウンセリングで押さえるべき点を漏らさないための資料として使います。
  2. カウンセリングルームの机で書き物をする医療スタッフと隣に座る女性
    院長カウンセリング — 水光注射のように通称で呼ばれる施術は、実際に使う製剤の確認から始めます。どの悩みを優先するか、何回をどの間隔で進めるか、一緒に検討する施術があるかを決めます。
  3. 横向きに寝る患者の顔を手袋をした手でガーゼで拭く医療スタッフ
    院長による直接施術 — 定められた製剤で施術します。麻酔の方法と注入の方法はその日の肌状態に合わせて調整し、施術中に不快があればすぐに伝えていただけます。
  4. 回復の案内を見せながら座る医療スタッフと向かい合って座る女性
    回復と管理 — 施術後の推奨サイクルに合わせて次回の来院時期をご案内します。紫外線対策と保湿の計画を一緒に立て、予定に合わせて間隔を調整します。

このテーマで一緒に検討できるものには、リジュラン ヒーラーとリジュランHB、ジュベルック スキン、スキンバイブなどのスキンブースターがあります。キメや毛穴まで一緒に見たい場合は、ポテンツァのようなマイクロニードル高周波やフラクショナルレーザーを併用することもあります。

施術後のケアと副作用

  1. ベッドで頬に冷却パックを当てる女性とそばに立つ医療スタッフ
    鎮静 — 施術当日は施術部位をこすらず、むくみがあれば冷やします。サウナや激しい運動、飲酒は当日を避けるほうがよいです。
  2. 髪をまとめた女性が鏡の前で頬に保湿剤を塗る様子
    保湿 — 皮膚バリアが一時的に弱まった状態なので、保湿を心がけると回復が楽になります。施術直後は医師が許可した製品だけを使います。
  3. 机の前で頬にクリームを塗る髪をまとめた女性
    紫外線対策 — 施術後2〜3日は日焼け止めを普段より丁寧に塗ります。この時期に色素沈着が生じないよう気をつけるとよいです。メイクは注入の跡が閉じた翌日から可能なことが多いので、医師に確認してください。
  4. 鏡の前で顔に触れる女性と医療スタッフの服装の人が向かい合って立つ様子
    経過の確認 — むくみや丘疹がいつ落ち着くか、変化がいつから感じられるかを記録しておくと、次の間隔を決めるときに役立ちます。

よくある副作用は、注射部位の小さな丘疹(ぷつぷつと盛り上がった跡)、赤み、むくみ、押すと痛む感じ、内出血です。丘疹は通常1日から数日の間に落ち着き、内出血は消えるまで1週間以上かかることもあります。まれに感染、アレルギー反応、小さなしこりが生じることがあり、ごくまれに注入した成分が血管を詰まらせたり損傷したりすることがあります。

待たずにすぐ受診すべきサインもあります。普段と違う、あるいはだんだん強くなる痛み、注射部位の皮膚が白く、まだらに、あるいは青みがかったり黒くなったりする場合、視野に変化が生じる場合です。こうしたときは回復を待たずにご連絡ください。妊娠中と授乳中は、成分が胎児や乳幼児に与える影響についての安全性データが十分でなく、一般的に推奨されません。

よくある質問

水光注射とリジュラン、どちらがより長持ちしますか?

製品名だけで持続期間が決まるわけではありません。コラーゲンがつくられる速さと分解される速さは人によって違い、年齢や紫外線曝露、喫煙といった要因が一緒に働きます。そのため数か月とあらかじめ断定するより、経過を見ながら次の間隔を決めます。同じ施術でも1回で終えるか数回続けるかで体感が変わります。

痛みはどのくらいですか?

施術部位と個人の痛みの閾値によって差が大きいです。骨に近く組織が薄い額、目元、口周りはより敏感で、頬やフェイスラインは軽いほうです。細い針で細かく入れると瞬間的なチクチクが何度も繰り返され、カニューレを使うと最初に入れるときだけチクチクすることが多いです。同じ施術でもどの製剤をどの深さで入れるかで感じ方が変わるため、麻酔の方法までカウンセリングで決めます。

施術後のむくみや内出血で日常生活に支障が出ますか?

むくみと丘疹は通常1日から数日の間に落ち着きます。内出血は消えるまで1週間以上かかることもあり、程度は血管の分布によって異なります。洗顔とメイクは注入の跡が閉じた翌日から可能なことが多いです。サウナや激しい運動、飲酒は施術当日を避けるほうがよく、2〜3日は日焼け止めを普段より丁寧に塗ります。

ヒアルロン酸注入(フィラー)や他のスキンブースターとは何が違いますか?

フィラーはボリュームを埋める側に近く、スキンブースターは肌の土台の水分や回復を扱います。ATTITUDE Clinicのコラムでは、スキンブースター(PN・HA)は水分や再生成分を供給したり線維芽細胞を刺激したりする方法、Re2O(hADM)はコラーゲンやエラスチンのような構造そのものを真皮に補う方法、エクソソームは細胞に再生の信号を送る方法として区別しています。3つは互いに競合するのではなく、目的に応じて組み合わせたり順序を決めたりして活用します。

クリニックは何を見て選べばよいですか?

使用する製剤名を正確に示すかが第一の基準です。水光注射のように通称で呼ばれる施術は、実際の成分が何か、どのくらい使うかをカウンセリングで確認できる必要があります。施術後の推奨サイクルを案内するか、異常反応が生じたときにどう連絡し受診するかも見ておくとよいです。米国皮膚科学会の案内も、注射施術は自分に合うかを決めて安全に進めるためにカウンセリングを通じて情報を確認する過程を前提としています。

ひと目でわかるまとめ

表2 ひと目でわかるまとめ
項目 ポイント
名前の性格 水光注射は施術の通称、リジュランは施術名
成分の確認 水光注射は実際に使う成分をカウンセリングで案内
結果を分けるもの 注入の深さと範囲、間隔、肌の状態、紫外線と喫煙
進行計画 数回を2〜4週間隔で、その後は間隔を広げて維持
回復 丘疹・むくみは1日から数日、内出血は1週間以上続くことも
すぐ受診すべきサイン 強くなる痛み、皮膚の色の変化、視野の変化