ヒアルロン酸注射を受けてソウルを離れる前に、最もよく出る質問は帰国後のことです。唇がまだ腫れ、内出血が残ったまま飛行機に乗ってもよいのか、家で氷を当てるべきか、問題が起きたらどこに先に連絡すればよいのか。ヒアルロン酸注射は注入した成分を体がゆっくり分解していく施術なので、自宅でのケアが結果そのものを変えるわけではありませんが、腫れや内出血が引く速さと、異変に気づくタイミングは変わってきます。

まず結論から

ヒアルロン酸注射後の自宅ケアは、腫れと内出血を早く落ち着かせること、そしてまれに起こりうる血管のトラブルを見逃さないことに集中します。施術当日と翌日は冷却で落ち着かせ、痛みにはアセトアミノフェン系の鎮痛薬を使います。激しい運動は数日控え、水分をしっかりとれば基本は整います。唇や周囲の皮膚が青白くなったりまだらになったり、痛みがどんどん強くなる、視野が変わったという場合は、どの国にいても様子を見ずに受診してください。FDAはヒアルロン酸注射でよくみられる副作用の腫れと内出血は注入直後に現れ、多くの副作用は数日から数週間で落ち着くと案内しています。唇に入れたヒアルロン酸フィラーは6〜12か月かけて自然に分解されます。

ヒアルロン酸注射をすると皮膚の下で何が起きるのか

ヒアルロン酸注射は皮膚の下に注入するジェル状の物質で、しわを平らにしたりボリュームを補ったりするのに使います。アメリカ食品医薬品局(FDA)はフィラーを医療機器として規制しており、承認されたフィラーの効果はほとんどが一時的だと案内しています。体が材料を分解して吸収するためで、望む形を保つには施術を繰り返す必要がある場合もあります(FDAの案内)。

皮膚の断面図を見せながら女性に説明する男性医師

最も一般的な材料はヒアルロン酸(HA、体にもともとある糖の成分)です。ATTITUDE Clinicのコラムでも、ヒアルロン酸フィラーは注入した成分がそのまま詰め物の役割を果たし、時間が経つにつれて分解・吸収される仕組みだと説明しています。腫れが引いた後に残るのは注入した量で、その量は時間とともに減っていきます。

施術直後の腫れと内出血は、注射針が通った場所に生じます。FDAの資料によると、よくみられる副作用である内出血と腫れは注入直後に現れ、多くの副作用は数日から数週間で落ち着くといいます。ただし数週間、数か月、数年以上経ってから遅れて現れる反応もあるため、帰国後かなり経ってからできたしこりも、そのままにしないほうがよいでしょう。

帰国後の最初の数日、何に気をつけるべきか

最初にやることは冷やして落ち着かせることです。クリーブランドクリニックの案内によると、唇のヒアルロン酸注射の直後はアイスパックで冷やすと初期の不快感を減らすのに役立つといいます。鎮痛薬が必要ならアセトアミノフェン系を使います。イブプロフェンのような非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は血液凝固を遅らせて内出血が増えることがありますが、アセトアミノフェンはそうした作用が少なく、ヒアルロン酸注射直後の内出血への影響が少ないとこの案内は説明しています(唇のヒアルロン酸注射のケア案内)。

唇のヒアルロン酸注射を受けた人が最もよく誤解するのが「唇を慎重に扱わなければならない」という点です。同じ案内によれば、リップクリームを塗ること、食べたり飲んだりすること、ストローを使うこと、キスをすることに制限はありません。不快な程度に応じてしばらく減らすことはできますが、そうした動作が施術の結果を変えることはないといいます。唇が痛く腫れている間は無理に刺激せず、といって割れ物のように扱う必要もありません。

代わりに、体全体を熱くする行為は数日延期します。激しい運動は血流を増やして腫れや内出血を大きくすることがあるため、施術後数日は避けるほうがよいでしょう。軽く歩く程度は問題ありません。水分をしっかりとることも回復に役立ちます。

歯科の予定は別に確認が必要です。クリーブランドクリニックは感染リスクを減らすため、ヒアルロン酸注射の前後2週間は歯科治療を受けないよう案内しています。帰国後にクリーニングや虫歯の治療を予約しているなら、施術日との間隔を先に確認しておいてください。

腫れと内出血は、どこまで待ってよいのか

正常範囲の腫れと内出血は時間が解決します。FDAの資料でも、よくみられる副作用である内出血と腫れは注入直後に現れ、多くの副作用は数日から数週間で消えると説明しています。減っていく方向かどうかが基準で、毎日少しずつでも落ち着いているなら経過を見てよいでしょう。長距離のフライトでは水を頻繁に飲み、長く座っていたなら軽く立ち上がって動くほうがよいです。

しこりは大きさと性質で分けます。注入直後に唇を触ったときフィラーが少し感じられたり凹凸があったりするのはよくあることです。クリーブランドクリニックの案内によれば、フィラーは注入後数日間はやわらかい状態なので、その間にマッサージで均一に広げられます。反対に大きくはっきりしていて硬い、あるいは痛むしこり、2日経っても残るしこりはそのままにせず、施術した医療スタッフに伝えます。FDAは皮膚の下にできた結節や肉芽腫が注射や経口抗生物質、場合によっては手術による除去が必要になることがあると案内しています。

表1 腫れと内出血は、どこまで待ってよいのか
時期 自宅で行うこと 観察すること 連絡の基準
当日〜翌日 アイスパックで短時間を何度か冷やし、必要ならアセトアミノフェン 腫れ、内出血、圧痛 青白さ、まだら、視野の変化、どんどん強くなる痛み
2〜3日 激しい運動を控えて水分をしっかり 腫れが減る方向かどうか 腫れと熱感が続く、または大きくなるとき
1週間ごろ 日常動作は普段どおり、歯科治療は2週間の間隔を確認 しこりの大きさと痛み 大きく硬い、または痛むしこり
数週間以降 紫外線対策と保湿を継続 遅れてできるしこり、赤み 新たにできた結節、痛み、発熱

表は左右にスクロールしてご覧ください。

まとめると 施術当日と翌日は冷やして落ち着かせ、激しい運動を控えるだけで十分です。多くの副作用は数日から数週間で引きますが、皮膚の色の変化と視野の変化、どんどん強くなる痛みは待つべきサインではありません。唇のヒアルロン酸注射はリップクリームやストローの使用が結果に影響しないので、日常に戻って大丈夫です。

どんなサインが出たらすぐ連絡すべきか

多くの反応は待てば過ぎますが、待ってはいけないサインは別にあります。クリーブランドクリニックは激しい痛みと唇や周囲の皮膚の青白さを血管閉塞(血管が詰まった状態)のサインに挙げています。こうした場合はすぐに医療スタッフの評価を受ける必要があります。顔の片側だけ異常に白い、感覚が鈍くなるときも同じ基準で考えます。

ATTITUDE Clinicのコラムでも、注射部位の皮膚が白く、まだらに、青灰色や黒く変わる、あるいは視野に変化が生じたら待たずに受診するよう案内しています。普段と違う、あるいはどんどん強くなる痛み、続く腫れと熱感も連絡する理由です。

FDAはフィラーが誤って血管に入ると皮膚壊死や脳卒中、失明につながることがあると警告しています。確率は低いものの、起きれば結果が深刻で永続的になることがあるため、異変を「腫れだろう」と流さない姿勢が大切です。

帰国後は施術を受けた病院の連絡先を消さずに残し、症状が出たら写真と時間を記録しておきます。現地で診察を受ける場合に備え、施術した製品名と量、施術日を知っておくと役立ちます。FDAもどの製品がどこに入ったかを知ることが重要だと案内しています。

気に入らない、あるいは問題が起きたとき元に戻せるのか

ヒアルロン酸フィラーなら溶かす方法があります。クリーブランドクリニックの資料によれば、ヒアルロン酸分解酵素であるヒアルロニダーゼを注入してフィラーを分解します。この酵素はヒアルロン酸で作られたフィラーにだけ効き、シリコンをはじめ他の材料には効果がありません(フィラー溶解の案内)。PLLAやカルシウムヒドロキシアパタイトのように体がゆっくり吸収する材料もあるため、元に戻せるかどうかはどの製品を入れたかによります。

自宅で自分で溶かすことはできません。ヒアルロニダーゼは免許を持つ医療スタッフだけが注入でき、ハチ毒にアレルギーがあった人はアナフィラキシーのリスクがあるため受けられません。施術は10〜15分ほどかかり、通常1〜2回で終わり、完全な結果までは2週間かかることがあります。腫れや内出血、圧痛はたいてい数日で過ぎますが、アレルギー反応が起きることがあるため施術後の反応は医療スタッフに伝えます。帰国後に溶かす必要があるなら、韓国で受けた製品名と日付を現地の医療スタッフにそのまま伝えるのが安全です。

こんな状況なら

鏡の前で白いドレスを持って立つ女性と男性医師

結婚式や撮影を控えて受けて帰国するとき

多くの副作用は数日から数週間かけて落ち着くことがある点を踏まえ、大切な予定と施術日の間に余裕をとります。写真をたくさん撮る場なら、内出血が残っていても隠せるかまで考えておくとよいでしょう。予定が迫っているなら、施術範囲を減らすほうがよいです。

白い手袋をした男性医師が女性患者の顔の特定部位を指す

目の下やこめかみのような薄い部位を受けたとき

FDAが承認用途に挙げる部位には目の下のボリューム補充が含まれます。目の周りは繊細な部位なので注入量と深さを精密に調整する必要があり、同じ量の腫れでもより目立って見えます。ケアの原則は唇と同じなので、内出血が引く時間を余裕をもってとっておいてください。

飛行機の窓側席で外を見ながらカップを持つ女性

長距離フライトですぐ帰るとき

機内では水を頻繁に飲み、長く座っていたなら軽く動きます。腫れが残った状態で顔を下に向ける姿勢は避け、帰国後数日は無理な予定を入れません。病院の連絡先と施術記録をスマートフォンに保存しておくと安心です。

小さな薬瓶を持つ患者と向かい合って話す男性医師と女性患者

内出血しやすい体質、あるいは他の薬を飲んでいるとき

FDAは出血性疾患や一部のアレルギーがある人にはフィラーが適さない場合があると案内しています。アスピリンや血栓予防の薬を飲んでいるなら施術前に必ず伝えてください。鎮痛薬を選ぶときも、内出血を増やす薬とそうでない薬に分かれます。

カウンセリング前に教えてください 最近の紫外線曝露と角質除去・レチノイドなどのスキンケア、服用中の薬と健康食品、以前の施術で内出血や腫れがひどかった経験、ハチ毒やその他のアレルギー、妊娠・授乳の有無、自己免疫疾患、そして帰国日と大切な予定です。

ATTITUDE Clinicではこのように進めます

  1. 問診と皮膚の確認 服用中の薬とアレルギー、以前の施術経験を先に確認し、皮膚の状態をみます。このとき記録する資料はカウンセリングを助ける情報であり、診断の代わりではありません。
  2. 院長カウンセリングと計画 どの部位にどの製品をどれだけ入れるか、帰国日程まで一緒に見ながら決めます。ヒアルロン酸フィラーは国産製品と輸入製品(Juvéderm・Belotero・Restylane)を部位に応じて選び、必要ならヒアルラ―ゼを計画に加えます。項目と定価、付加税別かどうかは施術・価格案内に記載されています。
  3. 院長による直接施術 カウンセリングで決めた計画どおりに院長が直接注入します。施術直後は注入部位を強く押さないようにし、自宅で行うことと連絡すべきサインをあわせて説明します。
  4. 帰国後の経過確認 施術した製品名と量、日付をお伝えするので、現地で診察を受けるときにそのまま伝えられます。普段と違う症状が出たら写真を残しておき、病院に知らせるよう案内します。

院長が自ら担う4つのステップ

診断機器の前から施術台の上まで、最初にカウンセリングした院長がそのまま担当します。

  1. 独立した診断室にある肌の精密診断機器

    精密診断

    独立した診断室で顔全体を撮影し、目では見えにくい肌の状態まで記録します。

  2. イ・ドンフン共同院長が肌分析の結果を画面で説明する様子

    肌分析

    毛穴・色素・しわ・弾力の結果を院長が画面で一緒に確認し、何から始めるべきかを説明します。

  3. イ・ジェミン共同院長が来院者と1対1で診断結果を見ながらカウンセリングする様子

    1:1デザイン

    肌と顔のバランス、望む変化やスケジュールまで踏まえて、施術と範囲を一緒に決めます。

  4. イ・ジェミン共同院長が自らリフティング施術を行う様子

    院長による施術

    カウンセリングした院長が個室の施術室で最初から最後まで施術します。途中で担当が変わることはありません。

イ・ドンフン共同院長が自ら施術する様子

「注射の痛みには、本気で向き合っています。」

イ・ドンフン共同院長

注射施術は、痛みが心配でためらう方が特に多くいらっしゃいます。そこで麻酔から薬剤まで、一つひとつ見直しました。

  • 麻酔は丁寧に、時間はたっぷりと特殊な麻酔クリームが十分に効くよう、時間をたっぷり取ります。必要な施術や部位には麻酔注射を加えます。
  • 細い針で、短時間で注射施術には細い針を使い、院長が自ら短時間で仕上げます。施術中も状態を見ながら調整します。
  • 薬剤の構成まで考えます同じ施術でも薬剤によって感じる負担が変わることがあるため、その点まで考慮します。

麻酔の方法と使用の有無は、施術の種類・部位とご本人の状態により診察後に決まります。痛みの感じ方には個人差があります。

施術後のケアと副作用

  1. 手袋をした男性が布で包んだアイスパックを女性の頬に当てている
    冷却 施術当日と翌日はアイスパックで短時間を何度か冷やし、初期の不快感を減らせるようにします。氷は薄い布に包み、皮膚に直接当たらないようにします。
  2. テーブルに座る男女とリップクリームを塗る女性
    保湿と水分 水をしっかり飲み、唇が乾燥したらリップクリームを使います。リップクリームは施術の結果に影響しません。
  3. 窓辺で鏡を見ながら頬にクリームを塗る女性と立つ男性
    紫外線対策 回復期間中は日焼け止めを丁寧に塗ります。ATTITUDE Clinicのコラムは回復期間中ずっとSPF 50+の製品を塗り重ねるよう案内しています。
  4. 診察室で医師が手袋をした手で患者の顔を診ている
    経過確認 腫れと内出血の変化を数日単位で観察し、新たにできたしこりや痛みは時間とともに記録しておいてから伝えます。

よくある反応は内出血、腫れ、押したときの痛み、赤みです。これより頻度は低いものの、皮膚の下の硬いしこりや肉芽腫ができ、感染や注入部位の組織が死ぬ壊死が報告されています。最も深刻なのはフィラーが血管に入る場合で、皮膚壊死や脳卒中、失明につながることがあります。熱が出たり腫れが急に大きくなって赤く広がったりしたら、まず感染を確認する必要があります。

待ってはいけないサインが出たらその日のうちに連絡します。皮膚の色が白くなったりまだらになったりするとき、視野が変わるとき、痛みがどんどん強くなるときです。帰国後なら現地の救急診療を先に受け、施術した病院にも知らせれば経過を一緒に見ることができます。

よくある質問

ヒアルロン酸注射を受けてすぐ飛行機に乗ってもよいですか?

施術日とフライトの間に、腫れと内出血が引く時間をとることがポイントです。多くの副作用は数日から数週間かけて落ち着くことがあるので、翌日にすぐ乗るなら顔が腫れて内出血が残ったまま移動すると思っておいてください。機内では水を頻繁に飲み、長く座り続けないようにします。内出血しやすい体質なら、予定の間にさらに余裕をとるほうがよいです。どの程度腫れが残るか心配なら、施術前のカウンセリングで帰国日を伝えて計画を調整します。

唇のヒアルロン酸注射後、リップクリームやストロー、キスはいつから大丈夫ですか?

クリーブランドクリニックの案内基準では、こうした動作に制限はありません。痛く腫れている程度に応じてしばらく減らすことはできますが、そうした行為が施術の結果を変えることはないと説明しています。リップクリームは唇が乾燥したときにむしろ役立ちます。ただし唇を噛んだり強く押したりする刺激は避け、大きく硬いしこりが触れたら先延ばしにせず病院に伝えます。

腫れと内出血は何日まで待てばよいですか?

多くの副作用が落ち着く時期としては数日から数週間を幅としてとらえます。大切なのは絶対的な期間よりも方向で、毎日少しずつ減っているかが判断の基準になります。減らずに大きくなる、熱感と痛みが一緒に来るなら待つ段階ではありません。数週間経ってから新たにできたしこりも遅れて出る反応かもしれないので、そのままにしません。2日経っても減らないしこりは大きさと痛みを確認して病院に伝え、腫れが毎日少しずつでも引いているか写真に残しておくと判断に役立ちます。

ヒアルロン酸注射の副作用にはどんなものがあり、どのくらいの頻度で起きますか?

よくあるのは内出血と腫れ、圧痛です。頻度は低いものの皮膚の下の結節や肉芽腫、感染があり、血管に入る事故はまれですが最も深刻です。発生頻度を数字で断定するのは難しく、部位や注入量、皮膚の状態によって変わります。そのため病院は施術前にリスクと利益をあわせて説明し、異変のサインをあらかじめお伝えします。

ヒアルロン酸注射はどんな基準で病院を選べばよいですか?

FDAはヒアルロン酸注射の経験があり、フィラーと解剖学、合併症管理に精通した免許を持つ医療スタッフに受けるよう勧めています。正規品が密封されたバイアルやプレフィルドシリンジで提供されるか、患者向けのラベルが読めるかも確認する項目です。直接販売されているフィラーは承認製品ではなく汚染の可能性があるため使いません。韓国で受けて帰国するなら、製品名と量、施術日を書いてもらい、連絡できる経路を確認しておくとよいでしょう。

ひと目でわかるまとめ

表2 ひと目でわかるまとめ
項目 ポイント
よくある反応 内出血、腫れ、圧痛。多くの副作用は数日から数週間で落ち着く
自宅で行うこと 冷却、アセトアミノフェン、水分摂取、激しい運動を数日控える
日常動作 リップクリーム、食事、ストロー、キスは結果に影響なし
すぐ連絡すべきサイン 青白さ、まだら、視野の変化、どんどん強くなる痛み
遅れて出る反応 結節、肉芽腫、感染。新たにできたらそのままにしない
元に戻す ヒアルロン酸フィラーだけヒアルロニダーゼで分解可能