シュリンクを1〜2回受けたあとは、オンダリフトまで一緒に受けるべきか、受けるなら同じ日にまとめるのがよいか、分けたほうがよいか悩むものです。2つを併用すればその分だけ反復周期を短くしてよいのかも気になるところでしょう。この記事では、シュリンク(HIFU、高強度集束超音波)とオンダリフト(オンダ)系(高周波)が肌の内側で行うことがどう違うのかから整理し、併用するときの順序と間隔を何で決めるのかをまとめます。

まず結論から

2つの施術を併用すること自体は可能で、実際にエネルギー源が異なる2系統を分けて使う組み合わせが一般的です。重なる層を避けて、深い層は超音波系で、広い部位は高周波系で設計するという形です。ただし併用したからといって、各施術の反復時期が機械的に半分になるわけではありません。反復の時期は施術後の経過をみて決め、おおよそ1年前後を目安に医師が判断します。同じ日に進めるか間隔をあけるかは肌の状態と回復の余裕によって変わるため、初回のカウンセリングで全体の順序を先に描いてから進めるほうが安全です。

シュリンクは1点に、オンダ系は広く — 何が違うのか

リフティングという名前でまとめられていても、肌の内側で起きていることは異なります。肌のハリを手術なしで扱う方法にはいくつかの系統があることは米国皮膚科学会の資料でも案内されています。その系統を分ける最初の基準が、どのエネルギーを使うかです。

男性と女性が皮膚断面の図を見ている

シュリンクはHIFU(高強度集束超音波)方式です。超音波エネルギーを虫眼鏡で日光を集めるように1点に集め、カートリッジごとに定めた深さに小さな熱点をつくります。この熱がコラーゲン(肌を支えるタンパク質)を少し収縮させ、そのあとゆっくりと再形成を始めさせるものと説明されています。ATTITUDE Clinicのコラムでもこの原理をウルセラ・シュリンクとサーマクールの比較としてまとめています。

オンダリフト系は高周波(RF)を使う機器群に属します。電気エネルギーが皮膚組織を通るうちに熱に変わり、1点を貫くように集める超音波方式とは異なり、比較的広い面を温める側に近いものです。ここで押さえておきたい点があります。同じ高周波でも機器ごとにエネルギーを伝える構成と届く深さが異なるため、「高周波」という1語で2つの機器を同じものとしてまとめて比較するのは難しいです。

ではなぜ名前だけを見て選びやすいのでしょうか。施術名が先に知られ、見た目の悩みは「たるみ」1つにまとめられてしまうからです。実際には、たるみが深く局所的なのか、広い部位のハリ低下が併存しているのかによって、より合う系統が分かれます。深い層のたるみは超音波系が、肌質と広い部位は高周波系が相対的に合うという説明も同じコラムにあります。

2つの施術を一緒にするときにもっとも気になる部分は、重なる層です。互いに異なる層だけに触れるなら負担は少ないですが、真皮のように両方が一緒に通る層もあります。同じ部位に同じ時期に刺激が集中すると、赤みやむくみが普段より長く残ることがあるため、どの部位にどの強度で入れるかを分けて設計します。

併用するときの順序は何で決めるのか

順序に決まった正解があるわけではありません。基準は3つに絞られます。

1つ目は、その日に肌が耐えられる刺激の総量です。2つの施術を同じ日にすると刺激が重なる分だけエネルギーレベルを下げたり部位を分けたりする必要があり、分けて行えば各施術に普段の強度を使える余地が生まれます。

2つ目は、回復の余裕です。同じ組み合わせでも一度に進めるか分けて進めるかによって回復の過程と体感が変わります。翌週に大事な予定があるか、赤みが何日残っても問題ないかによって答えが変わります。

3つ目は、肌がどれだけ敏感かです。同じ施術を受けても結果が違う理由を扱ったコラムで説明されているように、肌タイプと厚さ、再生速度は人によって異なり、同じ分析結果でも組み合わせと順序、強度は違う形で決める必要があります。

以前の施術記録も判断の助けになります。機器とショット数、製品と容量、施術日、そのときの反応を書いて持参いただければ、院長が確認して順序と強度を調整します。同じ機器を同じ強度で繰り返しても反応が違った理由を探す手がかりになるからです。

間隔はなぜ「周期半分」にならないのか

2つの施術を重ねて受けると刺激の種類が増えるのであって、各施術の回復周期が短くなる構造ではありません。各施術は通常1回行ったあとに経過をみて、反復の時期はおおよそ1年前後を目安に医師が決めます。この基準は施術を1つだけ受けたときと大きく変わりません。

変化が現れる時期も異なります。超音波系は施術直後に大きな変化を感じにくく、変化がある場合はおおむね2〜3か月にかけてゆっくりと現れます。高周波系は初期に硬い感じがすることがありますがその一部はむくみによるもので、追加の変化はおおむね2〜6か月にかけて現れます。そのため2つの施術のあと2か月ほど経って「思ったより変化がない」と判断して次の施術を急いで追加するよりも、最初に全体の順序を決めておき、経過をみながら調整するほうがよいです。

持続期間が人によって分かれる理由もここにあります。コラーゲンが合成され分解される速度は年齢や紫外線曝露、生活習慣によって異なり、施術強度をどう設定したかも影響します。反復間隔を前倒しするよりも、これらの要因を1つずつ整理するほうが結果に近づきます。

ショット数についても一度整理しておきます。施術・価格案内に記載の300ショットのような数字は、エネルギーを照射した回数を数える単位です。機器とカートリッジによって1ショットが含むエネルギーが異なるため、数字だけで2つの施術の強度を並べて比較するのは難しいです。

痛みと回復は何が決めるのか

リフティングは施術ごと、部位ごとに痛みの幅が大きいほうです。大きく2つが作用します。エネルギーレベルとショット数、そして部位ごとの神経密度です。フェイスラインや頬骨、額、目の周りのように骨に近く神経が密な部位は敏感に感じ、頬のように組織が厚い部位は同じエネルギーでも少なめです。

感じ方の質も異なります。超音波系は瞬間的に深く入り込む側なので「深く熱い」感じとして、高周波系は表面近くを広く温める側なので「じんわり続く」感じとして表現されます。

回復はおおむね短いです。施術直後1〜2日は熱刺激で赤みとほてりが残ることがあり、ほとんどが自然に消退し、翌日からメイクを含む日常生活が可能な場合が多いです。ただし2つの施術を重ねた日は刺激が加わった分だけ赤みが普段より長く残ることがあるため、その日の強度を分けて設計します。痛みに敏感な場合は麻酔方法をカウンセリングで一緒に決めます。

この時期の肌は防御バリアが一時的に弱くなっています。紫外線対策を普段より意識することで色素沈着なく回復します。

表1 痛みと回復は何が決めるのか
区分 HIFU系(シュリンクなど) RF系(オンダ・サーマクールなど)
エネルギー方式 超音波を1点に集めて熱点をつくる 電気エネルギーが組織を通るうちに熱に変わる
熱が届く範囲 設定した深さに小さな点 比較的広い面
体感される痛み 瞬間的に深く入り込む感じ 表面近くがじんわり続く感じ
変化の流れ 直後の大きな変化なく2〜3か月にかけてゆっくり 初期の硬い感じのあと2〜6か月にかけて
併用時に見る点 重なる部位と深さ、同日進行の可否 回復の余裕と肌の敏感度、間隔

表は左右にスクロールしてご覧ください。

まとめると 2つの施術は競合関係ではなく、互いに異なる層を担う組み合わせとして使えます。ただし併用する日は強度を分け、反復の時期は各施術の経過を別々にみて決めます。周期を半分に短縮する計算はしないほうがよいです。

こんな状況なら

窓辺に立ち、アイボリーのドレスを着て横を見ている女性

結婚式や撮影が数か月先に決まっているとき

変化が現れる時期は人によって異なるため、スケジュールから逆算するほうが安全です。超音波系は変化がある場合2〜3か月にかけてゆっくり現れるため、式の1か月前に初めて受ける計画は勧めにくいです。カウンセリングで日程を先に伝えていただければ、それに合わせて順序と強度を調整します。

トレイの上に2台の皮膚施術用機器とタオル2枚、背景に座っている2人

継続的に管理したいとき

一度に何回もまとめて受けるよりも、施術後の経過を確認して次の時期を決める流れが合います。2つの施術を交互に配置すれば、片方の刺激が回復する間に他方を進められるため回復の負担を分けられ、この配置もカウンセリングで一緒に検討します。

ベッドに横たわる女性と、横のトレイに置かれた超音波機器

敏感または赤くなりやすい肌

同じエネルギーでも赤みが長く残る肌があります。このようなときはエネルギーレベルを下げて間隔をあける方向で設計し、2つの施術を同じ日にまとめて行わないほうを選びます。

待合室の椅子に座り横にキャリーケースを置いた女性と、受付で話す2人

短期滞在の海外からの訪問者

滞在期間内に回復と経過確認の日程を入れる必要があります。滞在スケジュールと出国日をカウンセリングで先にお知らせいただければ、その中に収まる順序と間隔に調整します。

カウンセリング前に教えてください 最近の紫外線曝露(屋外活動、日焼け) / 服用中の薬と肌に塗る有効成分(レチノール、酸成分など) / 以前の施術での反応と記録 / 式・撮影・旅行のように日程が決まっている予定。

ATTITUDE Clinicはこのように進めます

  1. ベッドに横たわる女性の顔に、手袋をした医療スタッフがカメラ機器を近づけている
    AI肌分析記録 — 肌の状態を記録して整理し、医師と同じ情報を一緒に確認します。分析ツールは情報を整理して示す参考資料であり、医学的診断は行いません。
  2. カウンセリングルームで手振りを交えて説明する医療スタッフと、それを聞く2人の女性
    院長カウンセリング — 記録に悩みや生活習慣、以前の施術経験を加えて、何が必要で何が不要か、どの組み合わせと順序、どの強度で行うかを決めます。2つの施術を同じ日に受けるか分けるかもここで決めます。
  3. 手袋をした人が顔に機器を当てている女性と、ベッドに横たわる女性
    院長が直接施術 — 決めた計画どおりに院長が行い、施術中は肌の反応をみながら強度を調整します。カウンセリングで立てた計画と実際の施術がずれないようにするためです。
  4. ベッドに横たわる女性の顔を、医療スタッフが手袋をした手で確認している様子
    回復と管理 — 施術後の反応を確認し、次の来院時期をご案内します。

リフティング機器としてはウルセラ・サーマクールFLX・シュリンク・オンダリフトをご案内しており、そのうち高周波を使う機器はサーマクールFLX、XERF(高周波)、ポテンツァなどに分かれます。価格は施術単位で公開しており、どの言語のページでも同じ金額で、付加価値税は別途です。

施術後の管理と副作用

  1. 横たわる女性と、その顔に冷却パックをのせた様子
    鎮静 — 当日の冷却はむくみに役立つことがあります。サウナや激しい運動、飲酒は避け、洗顔とメイクは翌日から始めるほうが楽です。
  2. 患者が横たわり、医療スタッフが手袋をした手で頬に保湿剤を塗っている
    保湿 — 熱刺激のあとは肌が乾燥しやすいため、保湿剤を十分に塗ります。
  3. 頬に指先で化粧品を塗る女性と、洗面台の棚に並ぶ容器
    紫外線対策 — 回復期は防御バリアが弱くなっており、色素沈着ができやすいです。普段より丁寧に塗ります。
  4. 指先で頬に触れながら座る女性と、横で見守る医療スタッフ
    経過確認 — 赤みとむくみがいつ落ち着くか、変化がいつから見えるかを記録しておき、次の来院時期を決めます。

よくある反応は赤み、むくみ、小さな内出血、一時的なしびれと感覚低下です。ほとんどが数日以内に落ち着きますが、より長く続くこともあります。まれにやけどや水ぶくれ、小さな傷跡、一時的な顔面筋力低下、望まない脂肪層のボリューム減少が生じることがあります。

水ぶくれができたり痛みがだんだん強くなったりするなど、予想と異なる変化があれば待たずにすぐ診療を受けます。赤みが普段より長く続いたり色が濃くなったりする場合も同じように確認します。

よくある質問

シュリンクとオンダリフトを一緒に受けると周期を半分に短縮してよいですか?

いいえ。2つの施術を併用すると刺激の種類が増えるのであって、各施術の反復周期が短くなる構造ではありません。反復の時期は施術後の経過をみて、おおよそ1年前後を目安に決めます。代わりに初回のカウンセリングで2つの施術の順序を一緒に描いておけば、片方の経過を確認しながら他方の時期を自然に調整できます。肌が回復する力とダウンタイムへの余裕によって、同じ組み合わせでもスケジュールは変わります。

同じ日に受けてもよいですか?

可能ですが肌の状態によります。同じ日に進めると重なる部位で刺激が集中することがあるため、エネルギーレベルを下げたり部位を分けたりする必要があり、分けて進めれば各施術に普段の強度を使える余地が生まれます。一度に進めるか分けて進めるかによって回復の過程と体感が変わることがあるため、カウンセリングで全体の計画を先に立てるほうがよいです。

シュリンクとオンダリフトは原理がどう違いますか?

シュリンクは超音波を1点に集めて定めた深さに小さな熱点をつくる方式で、オンダリフト系は高周波で組織を通りながら熱を出して比較的広い面を温める方式です。熱が到達する深さと範囲が異なるため、重ならないように分けて使うこともあります。同じ高周波のなかでも機器ごとに伝達構成と深さが異なるため、名前よりもどの層をどれだけ広く扱うかが比較の基準になります。

痛みと回復期間はどのくらいですか?

エネルギーレベルとショット数、部位ごとの神経密度によって幅が大きいです。フェイスラインや目の周りのように骨に近く神経が密な部位はより敏感で、頬のように組織が厚い部位は少なめです。施術直後1〜2日は赤みとほてりが残ることがあり、ほとんどが自然に消退し、翌日から日常生活が可能な場合が多いです。2つの施術を重ねた日は赤みがもう少し長く残ることがあり、麻酔方法はカウンセリングで決めます。

施術を決める前にクリニックへ何を聞けばよいですか?

米国皮膚科学会は、美容施術前のカウンセリングで適応とリスク、利益、代替案についての説明を受け、施術する医師がこの施術をどれだけ行ってきたか、自分と似た肌色・年齢層の患者をどれだけ扱ってきたか、現実的に期待できる結果と回復期間、準備とアフターケア、費用を確認するよう勧めています。施術名よりもどの層にどの強度で入るのかを説明してくれるか、カウンセリングした人がそのまま施術するか、価格が施術単位で公開されているかも併せて見るとよいです。

ひと目でわかるまとめ

表2 ひと目でわかるまとめ
項目 ポイント
原理の違い シュリンクは超音波を1点に集め、オンダ系は高周波で広く温めます
併用の可能性 系統が異なるため重ならないように分けて一緒に使うこともあります
順序の決定 その日の刺激総量、回復の余裕、肌の敏感度で決めます
間隔 周期を半分に短縮する計算はせず、経過をみておおよそ1年前後を目安に決めます
体感の時期 超音波系は2〜3か月、高周波系の追加変化は2〜6か月にかけてゆっくり
回復 赤み・ほてりが1〜2日残ることがあり、ほとんどが自然に消退します