シュリンクとサーマクールを同じ日に受けてもよいのか、順序を変えると結果が変わるのか気になっている方は多くいます。2つの施術は名前だけが違って同じことをしているように聞こえますが、肌の奥で行っていることは異なります。この記事では、一緒に受けるときに何を基準に順序と間隔を決めるのか、目元のように薄い部位では何を追加で確認すべきかを整理します。

まず結論から

シュリンクとサーマクールを組み合わせて受ける方法は、実際に使われています。深い層はシュリンクなどのハイフ(HIFU)で、比較的浅い層や広い範囲はサーマクールなどのRFで分担する方式です。同じ日に2つの施術をともに行うか、数日から数週間の間隔を空けるかは、肌の敏感さや回復の余裕、施術範囲によって変わります。順序も決まった正解ではなく、その方のたるみの位置と肌の厚さを見て決めます。以下で、この判断を分ける要素を1つずつ見ていきます。

2つの施術は肌の奥でそれぞれ何をするのか

シュリンクはハイフ(HIFU・高密度焦点式超音波)を使います。超音波エネルギーを虫眼鏡で光を集めるように1点に集め、カートリッジごとに真皮からSMAS層まで設定した深さに小さな熱凝固点を作ります。SMAS層は顔の筋肉と皮膚を支える薄い膜で、年齢とともにたるんでくる部位です。この熱凝固点がコラーゲンを少し収縮させ、再形成をゆっくり始めさせると考えられています。ATTITUDE Clinicのコラムでも、シュリンクとウルセラをこのハイフ(HIFU)系としてまとめて説明しています。

皮膚断面に小さな熱凝固点と広い熱範囲を示した図

サーマクールはRF(高周波)を使います。電気エネルギーが皮膚組織を通る際に熱へ変わり、1点を貫くハイフ(HIFU)とは異なり、真皮から皮下脂肪層まで広い面積を一度に温めます。DermNet NZの資料によると、サーマクール系の施術は専用チップでコラーゲン層に高周波を届けてコラーゲンを収縮させ、その後およそ6か月をかけて新しいコラーゲンが育つことで肌がより引き締まると説明されています。

つまり2つの施術は競合関係というよりも、担う層が異なる道具です。深く局所的なたるみにはハイフ(HIFU)が、広い範囲のハリとキメにはRFが相対的に向いていると案内されています。

同じ日に受ける場合と分けて受ける場合、何が分かれるのか

同じ日に進めると、回復期間を一度で済ませられ、スケジュールも節約できます。その反面、肌が受ける熱刺激が一度に重なります。ATTITUDE Clinicのコラムは、同じ組み合わせでも一度に進めるか分けて進めるかによって、回復過程や体感結果が変わることがあると説明しています。

判断を分けるのは大きく3つです。1つ目は肌の敏感さです。2つ目は回復に使える余裕です。3つ目はその日に扱う範囲です。顔全体を広く扱う日は、一度に集中させるよりも分けて経過を見るほうが負担が少なくなります。この3つを確認せずに、同じ日が必ずよい、分けるのが必ずよいとは言えません。

順序と間隔は何で決めるのか

順序は通常、熱が届くべき深さとその日に扱う部位で決めます。深い層のたるみが主な悩みであればハイフ(HIFU)を先に置き、広い範囲のハリとキメも同時に悩みであればRFを同じ計画に入れます。ただし、どちらを先にするかは肌の厚さと敏感さによって変わるため、カウンセリングで決めるほうが安全です。

間隔は回復の速さと次の予定で決めます。サーマクール系は施術直後の赤みと腫れが1〜2時間、長くても数日残ることがあるとDermNet NZが案内しています。この時期は皮膚バリアが一時的に弱まるため、次の施術は肌が落ち着いてから予定するのが一般的です。シュリンク系も熱刺激のあと数日は赤みやほてりが残ることがあります。2つの施術を同じ日に受けることにしたなら1回の回復期間で管理し、分けて受けることにしたなら前の施術の経過を見てから次の間隔を決めます。

繰り返しの時期は個人差が大きく、一度で決まるものではありません。ATTITUDE Clinicのコラムは、繰り返しの時期はおおよそ1年前後を目安に医師が経過を見て決めると案内しています。

表1 順序と間隔は何で決めるのか
区分 肌の奥で行うこと 向いている悩み 体感の流れ
シュリンク(HIFU) 真皮〜SMASの設定した深さに小さな熱凝固点 深いたるみ、フェイスライン 直後に大きな変化は少なく、変化がある場合は2〜3か月をかけて
サーマクールFLX(RF) 真皮〜皮下脂肪を広く加熱 広い範囲のハリ、キメ 初期の引き締まり感(一部は腫れ)のあと2〜6か月をかけて追加の変化
アイサーマクール(目元用RFチップ) 目元の薄い層を狭い範囲で加熱 目元の小じわ、まぶたのハリ 専用チップで範囲を狭めて進め、保護具を併用

表は左右にスクロールしてご覧ください。

まとめると シュリンクとサーマクールは担う層が異なるため、組み合わせて使われる施術です。同じ日に受けるか分けるかは、肌の敏感さと回復の余裕、その日に扱う範囲で決まります。順序も決まった答えではなく、肌を見て決める設計の問題です。

こんな状況なら

白いドレスを着た女性が壁のカレンダーを見ながら花束を持っている

結婚式や撮影が数か月先に迫っているとき

サーマクール系は初期の引き締まり感のあと2〜6か月をかけて変化がゆっくり現れることがあり、シュリンク系も変化がある場合は2〜3か月をかけて現れます。大事な日の直前よりも、2か月以上の余裕をとって計画を立てるほうが無理がありません。スケジュールが迫っている場合は、同じ日に2つの施術を集中させるよりも、今の肌に必要な1つを先に決めるほうがよいでしょう。

待合室のドア付近で医療スタッフと挨拶するかばんを持つ女性

継続してケアしたいとき

一度受けて終わりにするよりも、経過を見て繰り返しの時期を決める流れが一般的です。繰り返しはおおよそ1年前後を目安に医師が決めますが、肌が回復する力や生活習慣によって変わります。次回の来院時に前回の施術記録を持参すると、同じ組み合わせを続けるか、強さを変えるかの判断に役立ちます。

赤くなった頬に冷たいタオルを当てて座る女性と横で見守る女性

肌が敏感または赤くなりやすいとき

熱刺激が重なると、赤みやほてりが普段より長く残ることがあります。この場合は同じ日に2つの施術を一度に行うよりも、分けて反応を見るほうが負担が少なくなります。カウンセリング時に普段赤くなる程度や、前回の施術後の回復期間を伝えると、強さと間隔を合わせるのに役立ちます。

キャリーケースのそばで医療スタッフと話す女性と歓迎の挨拶をする医療スタッフ

短期滞在中の海外からの来院者

滞在期間が短いと、回復期間を十分にとれません。同じ日に進めるか分けるかの決定には、滞在スケジュールも組み入れる必要があります。施術後に赤みが残る間に重要な予定がないかを事前に伝えると、計画を調整できます。

カウンセリング前に伝えてください

  • 直近2週間以内の強い紫外線曝露と旅行の予定
  • 服用中の薬(アスピリン、血液希釈剤など)と肌に塗る有効成分
  • これまでのリフティング・注射・レーザー施術の記録(機器、ショット数、日付、反応)
  • 結婚式・撮影など、施術後に赤みが残ると困る予定
  • 妊娠・授乳の有無、皮膚疾患の治療中かどうか

ATTITUDE Clinicはこのように進めます

  1. 皮膚分析カメラで女性の頬を撮影する医療スタッフと患者
    AI肌分析の記録: 肌の状態を記録・整理し、医師と同じ情報を一緒に確認します。記録ツールは参考資料であり、医学的診断は行いません。
  2. 小さなテーブルで話し込む2人
    院長カウンセリング: 記録に悩みや生活習慣、これまでの施術経験を加え、シュリンクとサーマクールのどちらが必要か、順序と強さを一緒に決めます。これまでの施術記録があれば確認します。
  3. フェイスラインに超音波機器を当てる手袋をした医療スタッフの手と横たわる女性
    院長による直接施術: 決めた計画どおりに院長が直接行い、施術中は肌の反応を見ながら調整します。
  4. 患者の頬を診る医療スタッフと白いタオルを巻いた女性
    回復とケア: 施術後の赤みと腫れの経過を確認し、次回の来院時期を案内します。ATTITUDE Clinicはウルセラ、シュリンク、サーマクールFLX、アイサーマクールなどの機器を施術一覧に置いています。

施術後のケアと副作用

  1. ベッドに横たわりタオルを巻いた女性の頬に手袋をした手が冷却パックを当てている
    鎮静: 施術直後は熱感が残ることがあるため、冷やすことが役立ちます。方法は医療スタッフと確認します。
  2. 洗面台の前で鏡を見ながら頬にクリームを塗る女性
    保湿: 皮膚バリアが一時的に弱まっている時期なので、普段より保湿に気を配ります。
  3. 窓辺に立ち帽子をかぶって頬に手を当てる女性
    紫外線対策: この時期に紫外線へ曝露すると色素沈着のリスクが高まるため、日焼け止めを丁寧に塗ります。
  4. 医療スタッフが小さなライトで女性の頬の肌を診ている
    経過確認: 赤みと腫れが数日以内に落ち着くかを確認します。どんどん強くなる痛みや水ぶくれは、様子を見ずに確認が必要です。

副作用はよくあるものから見ると、一時的な赤み、腫れ、小さな内出血、一時的なしびれや感覚低下です。多くは数日以内に落ち着きます。まれにやけど、水ぶくれ、小さな傷あと、一時的な顔面筋の筋力低下、望まない脂肪層のボリューム減少が生じることがあります。DermNet NZは、サーマクール系の報告された副作用発生率は1%未満で、腫れや赤み、やけど・水ぶくれ・傷あとのリスクが含まれると案内しています。

目元を扱うときは保護具が重要です。米国FDAの医療機器不具合報告には、サーマクール施術後に目のやけどが報告された事例があり、製造元はまぶたの施術時に適切なサイズのプラスチック製眼球保護具を使用すべきであり、金属製の保護具はRFエネルギーを目に伝導する可能性があるためサーマクールには適さないと強調しています。目元の施術を計画しているなら、保護具の種類とサイズをどのように合わせるかがカウンセリングで確認すべき点です。

よくある質問

シュリンクとサーマクールは同じ日に受けられますか?

可能な組み合わせとして案内されています。深い層はシュリンクなどのハイフ(HIFU)で、浅い層や広い範囲はサーマクールなどのRFで分担する方式です。ただし、同じ日に2つの施術をともに行うか、間隔を空けて分けるかは肌の状態によって変わります。回復に使える時間と肌の敏感さをカウンセリングで伝えると、計画を立てるのに役立ちます。一度に集中させるのが常によい、または常に悪いとは言えません。

サーマクール600ショットの料金はどのように決まりますか?

料金はショット数を単位として決まり、顔全体に何ショットが入るかは部位と肌の状態によって変わります。同じ600ショットでも、どこをどれだけ扱うかによって計画が変わるため、ショット数だけで料金を比べるよりも、カウンセリングで全体の範囲を確認するほうが正確です。ATTITUDE Clinicの料金表はショット単位で金額を公開しており、付加価値税は別途です。目元のような狭い部位は専用チップを使うため、顔全体と同じショットの基準では見にくくなります。

アイサーマクールは目元にどのように行いますか?

目元は肌が薄く目が近いため、範囲を狭めて扱います。アイサーマクールのような目元用チップは、顔用チップよりも狭い面積を扱うように作られています。施術中は眼球を保護する器具を使い、保護具の種類とサイズを正確に合わせることが重要です。米国FDAの不具合報告には、保護具を使用した施術でも目のやけどが報告された事例があるため、目元施術の経験と保護具の準備をカウンセリングで確認するほうが安全です。

シュリンクとサーマクールの順序を変えると結果は変わりますか?

どちらを先にするかは、肌の厚さとたるみの位置、その日に扱う範囲によって決めます。決まった正解があるのではなく、深い層と広い層のどちらに先に刺激が必要かという判断によって順序が変わります。同じ組み合わせでも、一度に進めるか分けて進めるかによって回復過程や体感結果が変わることがあります。ATTITUDE Clinicのコラムでは、カウンセリングで順序と間隔を一緒に決める理由を説明しています。

この施術を受けるクリニックは何を確認して選びますか?

カウンセリングと施術を同じ医師が行うか、使用する機器と正規品かどうかを説明するか、施術後の経過や副作用をどのように案内するかを見ます。ショット数と料金だけを前面に出すよりも、肌の状態を先に確認する流れかどうかも見るべき点です。これまでの施術記録を持参したときに検討してくれるかも基準になります。ATTITUDE Clinicのコラムは、カウンセリングから施術まで院長が直接進め、必要なものと必要でないものを一緒に決める流れを案内しています。

ひと目でわかるまとめ

表2 ひと目でわかるまとめ
項目 ポイント
一緒に受ける 深い層はハイフ(HIFU)、浅い層と広い範囲はRFで分担する組み合わせ
同じ日 vs 分ける 肌の敏感さ、回復の余裕、施術範囲で決まる
順序 決まった正解はなく、肌の厚さとたるみの位置で決まる
体感の流れ シュリンクは2〜3か月、サーマクールは2〜6か月をかけてゆっくり
目元 専用チップと眼球保護具の準備が重要、保護具の種類を確認
回復ケア 鎮静、保湿、紫外線対策、経過確認の順で