スキンボトックスを受けに来たときに、水光注射も一緒にどうかと言われて迷う方は少なくありません。どちらも皮膚に打つ注射なので、一度に終われば時間も節約でき、回復も一度で済みそうに思えるからです。ところが2つの施術は、入る成分も、置かれる深さも、体が反応する仕組みも異なります。重ねる順序と間隔によって腫れや跡の出方が変わる理由はここにあります。

まず結論から

同じ日に一緒に受けることがいつも禁止されているわけではありません。ただしどちらも針が何度も入る注射なので、同じ場所で重ねると跡や腫れが一度に集中し、反応が出たときにどちらが原因かわかりにくくなります。そのため、同日に進めるか、数日をあけて分けるか、何週間の間隔を置くかは、皮膚の厚さや敏感さ、その日に入れる成分と量を見て医師が決めます。予定が迫っているなら、順序を変えるだけでも回復の負担は変わります。

スキンボトックスと水光注射は皮膚でそれぞれ何をするのか

水光注射は主にヒアルロン酸(HA)を使う水分注射です。ヒアルロン酸は水を引き寄せる力が大きい成分なので、真皮層(皮膚の中でコラーゲンがつくられる層)に入ると、皮膚がしっとりとハリを感じるようになります。同じスキンブースターとしてまとめて呼ばれるリジュランはPN(ポリヌクレオチド)製剤で、サーモンから抽出した成分を精製し、傷ついた組織を回復しようとする反応を助け、コラーゲンをつくる細胞を刺激するといわれています。

皮膚の真皮断面図を見ながら医師と患者が相談する様子

スキンボトックスは、同じボツリヌストキシンでも筋肉ではなく皮膚の浅い層にごく少量ずつ分けて入れる方法です。筋肉層に入れると筋肉がゆるんで表情じわが伸びますが、深さを浅く取れば筋肉にはほとんど届きません。同じ薬でも置かれる層によって働きが変わるわけです。

ここでよくある誤解が1つあります。水光注射という名前が成分名のように聞こえるため、スキンボトックスも同じ水光系だと考えるケースですが、片方は水分を満たす注射、もう片方は毒素を浅く分けて入れる注射です。名前が似ていても、皮膚の中でする働きは異なります。水光注射に実際にどの成分が入るかはカウンセリングでご案内します。

同じ日に重ねると何が変わるのか

針の跡が一度に2倍できると考えるとわかりやすいです。水光注射は注入した箇所に沿ってぽつぽつとした跡(丘疹)と腫れが残り、この跡は通常1日から数日の間に落ち着きます。内出血は消えるまで1週間以上かかることもあります。ここにスキンボトックスの浅い注入の跡が重なると、同じ部位で2つの反応が同時に進みます。

米国皮膚科学会(AAD)は、美容施術も他の医療行為と同じくリスクを伴うため、カウンセリングで適応とリスク、利益、代替案の説明を受けたうえで実施するかどうかを決めるよう案内しています。結果が施術者の熟練度と経験に大きく左右される点も合わせて指摘しています(AADの案内)。2つの施術を重ねる日は、これらのリスクが1つの部位に集まると考えるのが正確です。

赤くなりやすい皮膚なら、この差はより大きく感じられます。刺激が一度に集まると、どの施術で赤くなったのか区別しにくくなり、次の計画を立てるときにも判断の根拠が減ってしまいます。注射の跡が治るまでは紫外線対策をいつもより丁寧に行う必要があります — この時期の皮膚は防御バリアが一時的に弱まっているため、色素沈着なく回復するには防御が重要です。

順序と間隔は何で決まるのか

まず見るのは皮膚の厚さです。目もとや口もとのような薄い部位は同じ量でも刺激を強く感じ、頬やあごのように組織が厚い部位は比較的余裕があります。皮膚が敏感か、内出血しやすい体質かも順序を分ける基準になります。

皮膚の表面を開く施術かどうかも重要です。マイクロニードリングや剥離性のフラクショナルレーザーの直後は、表面に微細な通り道が一時的にでき、超音波(HIFU)や高周波(RF)リフトは表面をそのままにしたまま内側で作用します。注射はこの2つと違い、針が表面を貫いて入るため、跡が残る場所で他の施術と重なると回復が長引きやすくなります。

各施術の本来の周期も計算に入ります。水光注射は通常数回を2~4週間隔で進め、その後は間隔を広げてメンテナンス施術につなげます。1回では変化は限定的で一時的なため、最初から複数回を前提に計画します。スキンボトックスの持続期間と次回の来院時期は、皮膚の状態を見てカウンセリングで決めます。

表1 順序と間隔は何で決まるのか
施術 注入するもの 置かれる層 今回の組み合わせで確認する点
スキンボトックス ボツリヌストキシンを希釈した液 皮膚の浅い層 濃度と深さ、同じ期間の総使用量
水光注射 ヒアルロン酸ベースの水分注射 真皮層 成分と量、内出血・丘疹の回復速度
リジュラン PN製剤 真皮層 再生目的の比重、施術間隔
エクソソーム 細胞が送るシグナル物質 表面を開く施術の直後 単独塗布だけでは届き方が限られる

表は左右にスクロールしてご覧ください。

まとめると 順序を決めるのは施術名ではなく、皮膚の厚さと刺激が重なる部位、その日に入れる成分と量です。同日でも分けても、2つの施術の回復期間を合計して予定を組む必要があります。

回復はどの程度を見て予定を組むのか

痛みは注入箇所の数と皮膚の厚さによって変わります。針が何度も入るのでちくちくとした痛みを感じ、骨に近く組織が薄い額・目もと・唇の周りは頬やあごのラインより敏感に感じられます。麻酔の方法はカウンセリングでご案内します。

回復は跡と腫れ、内出血に分けて見ます。丘疹と腫れは通常1日から数日、内出血は1週間以上続くこともあります。メイクは注入の跡が閉じたあと翌日から可能な場合が多いですが、その日の皮膚の状態によって変わります。写真撮影や面接のように顔がそのまま見える予定があるなら、その日から逆算して日取りを決めるのが安全です。

2つの施術を同じ日に行うと、この回復期間が重なります。内出血が長引きやすいなら、2種類の注射を一度にまとめるより間隔を置くほうが予定管理に有利です。逆に時間が取れない事情なら、刺激の少ない部位から分けて進める方法もあります。

こんな状況なら

患者と医師が相談し医師が手で示す様子

結婚式や撮影が数週間後に迫っているとき

日付が決まっているなら、施術日より回復日を先に確保します。内出血が1週間以上続くことがあり、丘疹が数日残ることを入れて計算すると、2つの施術を同じ日にまとめるより片方を先に終えるほうがよいです。順序は腫れが長引くほうを前に置いてカウンセリングで決めます。

医師が皮膚断面図を見せ患者が頬に触れている様子

乾燥と小じわを同時に抱えているとき

水分を満たすことと肌理を整えることは目的が異なります。水光注射で水分を先に満たし、浅い層のケアを後にする形で計画を分けると、各段階で何が変わったかを確認しやすくなります。一度に2つを重ねると変化が混ざって判断が難しくなります。

白衣の男性が座っている女性のあごを診る様子

赤くなりやすい敏感な皮膚のとき

刺激が重なる日は避けるほうがよいです。皮膚が赤くなったとき、どの施術のせいかわからないと次の計画を立てにくく、回復も長引きます。1つずつ進めて反応を確認してから次の段階に移る方法が、敏感な皮膚に合っています。

机の前で指をさしながら話す男女と横に置かれた旅行かばん

短い滞在の間に一度で終えたいとき

滞在期間が短いと同日施術を考えたくなります。そのときは回復期間の短い組み合わせにして量を減らし、内出血が長引く部位は避けて設定します。出国日をカウンセリングで伝えれば、その中で経過確認まで終えられるかも合わせて計算します。

カウンセリング前に伝えてください 最近の屋外活動や日焼けなどの紫外線曝露、服用中の薬(特に血液凝固に影響する薬)、施術と成分に対するアレルギー歴、以前受けた施術で内出血や腫れがどれくらい続いたか、妊娠・授乳の有無と計画、避けられない大切な予定です。

ATTITUDE Clinicはこのように進めます

  1. 皮膚状態の記録と分析 水分と肌理、赤み、以前の施術の跡の回復速度を機器で記録します。分析ツールは情報を整理する役割で、診断そのものは診療で行われます。
  2. 院長カウンセリングと計画 何を先に行うか、同日施術が可能か、間隔をどれくらい置くかを決めます。予定と回復期間を合わせて置いて順序を組みます。
  3. 院長が直接施術 決めた濃度と深さで行い、注入量はカウンセリングで決めた範囲内で調整します。製品は正規品、量は定量基準で準備します。
  4. 回復のご案内と次回の来院 推奨周期に合わせて次回の来院時期をご案内し、跡と内出血の経過を確認します。

院長が自ら担う4つのステップ

診断機器の前から施術台の上まで、最初にカウンセリングした院長がそのまま担当します。

  1. 独立した診断室にある肌の精密診断機器

    精密診断

    独立した診断室で顔全体を撮影し、目では見えにくい肌の状態まで記録します。

  2. イ・ドンフン共同院長が肌分析の結果を画面で説明する様子

    肌分析

    毛穴・色素・しわ・弾力の結果を院長が画面で一緒に確認し、何から始めるべきかを説明します。

  3. イ・ジェミン共同院長が来院者と1対1で診断結果を見ながらカウンセリングする様子

    1:1デザイン

    肌と顔のバランス、望む変化やスケジュールまで踏まえて、施術と範囲を一緒に決めます。

  4. イ・ジェミン共同院長が自らリフティング施術を行う様子

    院長による施術

    カウンセリングした院長が個室の施術室で最初から最後まで施術します。途中で担当が変わることはありません。

イ・ドンフン共同院長が自ら施術する様子

「注射の痛みには、本気で向き合っています。」

イ・ドンフン共同院長

注射施術は、痛みが心配でためらう方が特に多くいらっしゃいます。そこで麻酔から薬剤まで、一つひとつ見直しました。

  • 麻酔は丁寧に、時間はたっぷりと特殊な麻酔クリームが十分に効くよう、時間をたっぷり取ります。必要な施術や部位には麻酔注射を加えます。
  • 細い針で、短時間で注射施術には細い針を使い、院長が自ら短時間で仕上げます。施術中も状態を見ながら調整します。
  • 薬剤の構成まで考えます同じ施術でも薬剤によって感じる負担が変わることがあるため、その点まで考慮します。

麻酔の方法と使用の有無は、施術の種類・部位とご本人の状態により診察後に決まります。痛みの感じ方には個人差があります。

この組み合わせで使う施術は、水光注射(ヒアルロン酸)、リジュラン(PN)のようなスキンブースター、そしてスキンボトックスです。スキンボトックスはニューラックス、コアトックス、ゼオミン、アラガン、ディスポートなどを3cc単位でご案内しており、水光注射は1回基準で記載しています。項目ごとに基準単位が異なるため単純比較は難しく、施術・料金のご案内で定価と含まれる範囲を合わせて確認するのがよいです(すべての金額は付加価値税別)。

施術後のケアと副作用

  1. ベッドに横になった患者の頬にガーゼを当てる看護師
    鎮静 施術直後は腫れが上がらないよう冷やして押さえます。冷罨法の方法は医療スタッフが案内した方法で行います。
  2. 指先で顔に保湿剤を塗る女性と横で見守る男性医師、背景に看護師2人
    保湿 刺激の少ない保湿剤で皮膚がつっぱらないように保ちます。角質が出てもこすりません。
  3. 患者がベッドに横になり看護師が頬に紫外線遮断剤を塗り医師が見守る様子
    紫外線対策 施術後2~3日はいつもより丁寧に塗ります。防御バリアが弱まった時期なので色素沈着が起きやすいです。
  4. 手袋をした男性が女性患者の頬を確認する様子
    経過確認 跡や内出血が予想より長引いたり、赤みが広がったりしたら、翌日を待たずにご連絡ください。

よくある反応は丘疹、腫れ、押したときの痛み、内出血です。丘疹は1日から数日、内出血は1週間以上続くことがあります。まれに感染やアレルギー反応、小さなしこりができることがあり、ごくまれに注入した成分が血管を詰まらせる場合があります。

どんどん強くなる痛み、注射部位が白くあるいはまだらに、または青みがかった色・黒く変わること、視野の変化があればすぐに診療を受ける必要があります。妊娠・授乳中は一般的に推奨していません。使用する成分が胎児や乳幼児に与える影響についての資料が十分に蓄積されていないためです。

よくある質問

スキンボトックスと水光注射は、同じ日に一度に受けてもよいですか?

可能かどうかは皮膚の状態とその日に入れる成分、量で分かれます。どちらも針が何度も入るので、同じ部位で重ねると跡や腫れが一度にでき、反応が出たときに原因がわかりにくくなります。赤くなりやすい皮膚や内出血が長引きやすいなら、数日から数週間の間隔を置くほうが回復管理に有利です。同日に行う場合、どちらを先に置くかは医師が決め、施術後のケアの案内もその順序に合わせて変わります。

スキンボトックスは一般的なボトックスと何が違いますか?

入る深さと量が異なります。一般的なボトックスは筋肉層に比較的多い量を入れて筋肉の動きを減らし、スキンボトックスは希釈した毒素を皮膚の浅い層にごく少量ずつ複数の点に分けて置きます。そのため表情が不自然になるリスクは低い代わりに、作用は浅く短く続く傾向があります。しわ目的のボトックスを同じ期間に合わせて計画しているなら総使用量を一緒に見る必要があるため、他の部位の施術の有無をカウンセリングで伝えるとよいです。

効果はいつから現れ、どれくらい続きますか?

水光注射は施術直後より数日たって腫れが引くにつれてしっとり感が現れ、コラーゲンに関わる変化は数週間にわたって徐々に現れます。1回では限定的で一時的なため、通常数回を2~4週間隔で進めたあとメンテナンス施術に移ります。持続期間が人によって違う理由は、コラーゲンがつくられ分解される速度が異なるためで、年齢や紫外線曝露、喫煙の有無がここに影響します。スキンボトックスの持続期間は皮膚の状態を見てカウンセリングでご案内します。

施術後、何日で洗顔とメイクを再開できますか?

メイクは注入の跡が閉じたあと翌日から可能な場合が多いです。回復速度は人によって違うため、施術当日の状態を見て案内を受けるほうが正確です。洗顔は刺激の少ない方法で行い、サウナや激しい運動、飲酒は当日は避けます。丘疹は1日から数日、内出血は1週間以上続くことがあるので、その期間をあらかじめ予定に入れておくと安心です。

クリニックを選ぶとき、カウンセリングで何を確認すべきですか?

まずこの施術をどれくらい多く行ってきたか、自分の肌色や年齢層をどれくらい扱ってきたかを尋ねます。続いて予想される結果と回復期間、リスクと代替案、何回必要かを確認します。米国皮膚科学会もカウンセリングでこれらの項目の説明を受けるよう勧めています。料金は総額より基準単位と含まれる範囲を見るべきで、スキンボトックスは3cc基準、水光注射は1回基準のように単位が異なる点を踏まえて比較します。

ひと目でわかるまとめ

表2 ひと目でわかるまとめ
項目 ポイント
一緒に受けられるか 皮膚の状態と成分・量を見て医師が決める
2つの施術の違い 水光注射は水分を満たし、スキンボトックスは毒素を浅く分けて置く
順序を分けるもの 表面を開くか、跡が重なる部位か
回復 丘疹・腫れは1日から数日、内出血は1週間以上の場合も
避けるべきとき 妊娠・授乳中、跡が治る前の強い紫外線曝露
次回の来院 推奨周期に合わせてカウンセリングで案内