血管レーザーのカウンセリングで最もよく出る言葉は「すごく痛いですか」と「麻酔クリームは塗りますか」です。Vビーム(色素レーザー)とVレーザーを同じ機械だと思っている方も多く、名前が似ている2つの機器をどう捉えればいいのかも気になるところです。この記事では、血管レーザーの痛みが何で決まるのか、麻酔はどの基準で決めるのか、施術前後に何を準備して見ておけばいいのかを順番に整理します。

まず結論から

痛みは機器の名前よりも波長(光の色に当たる性質)、出力、照射範囲、部位、個人の感受性が一緒に決めます。同じ機器でも顔全体を広く撫でるように照射するのか、狭い部位だけに集中して照射するのかで体感が変わります。施術前に塗布麻酔で不快感を減らすことができ、麻酔の方法と強度はカウンセリングで肌の状態と痛みへの感受性をあわせて見て決めます。米国皮膚科学会は美容施術のカウンセリングで施術中に麻酔がされるかを必ず尋ねるよう勧めています(AAD案内)。

血管レーザーはなぜチクチク感じるのでしょうか?

レーザーは1つの波長に集めた光エネルギーです。この光はその波長に反応する特定のターゲットにだけ吸収され、吸収されたエネルギーは熱や衝撃に変わります。周囲の正常な皮膚はできるだけ触れずに、目的のターゲットにだけエネルギーを集めるこの原理を選択的光熱分解と呼びます(ATTITUDE Clinicコラム)。

皮膚断面の上層にある赤い血管に光が当たり吸収される様子

血管レーザーが狙うターゲットは酸素を含んだヘモグロビンです。赤い血が特定の波長をよく吸収する性質を利用して、毛細血管や赤みの方にエネルギーを集中させる方式です。ATTITUDE Clinicが赤ら顔と血管病変に用いるVレーザーは532nm波長を使う血管レーザーで、浅い血管に関連する赤みを扱います(レーザー別の整理)。

ではなぜチクチクするのでしょうか?血管を温める熱はその場にとどまらず、周囲組織の痛覚神経も一緒に刺激します。輪ゴムで軽く弾かれるような感覚、チクチクした熱感と表現される理由です。照射時間がごく短いレーザーは熱が広がる時間を減らして周囲の損傷と痛みを一緒に減らすように設計されますが、痛みがまったくないという意味ではありません。

痛みはレーザーの種類、強度、施術部位、個人の感受性によって大きく変わります。同じ施術でも部位によってよりチクチク感じる場合があります(コラム)。

VビームとVレーザーは同じ機器ですか?

同じ機器ではありません。名前が似ていて混同しやすいですが、メーカーと波長が異なる別個の血管レーザーです。名前が似ているからといって設定まで同じになるわけでもなく、どちらが優れていると断定するよりも、自分の赤みがどの深さから来ているかに合う波長と強さを選ぶ順序が先です。

同じ顔の中でもシミは色素、赤みは血管、ざらついたキメは皮膚表面が原因で、アプローチする機器が変わります。だから「どのレーザーが良いか」よりも「自分の悩みがどちらから来ているか」を先に確認することになります(レーザー別の整理)。

体感の痛みも機器の名前だけで決まりません。同じ血管レーザーでも波長と出力、照射範囲、皮膚に届く前に表面をどう扱うかによって感じ方が変わり、結局は自分の肌状態に合わせた設定が結果と不快感をともに左右します。レーザーが負担になるかも、種類よりも誰にどの設定でどれくらいの頻度で行うかに大きくかかっています(コラム)。

痛みを大きくする条件は何ですか?

顔の中でも皮膚の厚さや骨との距離、神経が通る位置が異なり、部位ごとに感覚が違います。同じ強さでも広い面積を連続で照射すると負担が積み重なり、狭い部位を繰り返し照射するとその点がより敏感に感じられます。

普段から痛みに特に敏感だったり、以前の施術でつらかった経験があるなら、カウンセリングで先に伝えた方が良いです。その情報に応じて強度と麻酔方法が調整されます。施術中も我慢しにくい感覚があればすぐ言えば強度を下げることができます(コラム)。

服用中の薬も確認対象です。米国皮膚科学会はマイクロニードリングの案内で、最近日光に焼けた状態、皮膚感染、痛みのあるニキビ、イソトレチノイン服用中には施術を延期すると説明しています(AAD案内)。施術の種類ごとに基準は違いますが、カウンセリングで肌の状態と服用中の薬を先に確認する流れは似ています。

麻酔と強度はどう決めますか?

塗布麻酔はクリームを皮膚に塗り、一定時間吸収させて表面の感覚を鈍くする方法です。注射より負担が少なく血管レーザーでよく使われますが、すべての施術に同じように適用されるわけではありません。部位と強度、施術時間によって麻酔方法が変わり、必要ないと判断されれば省略することもあります。

ATTITUDE Clinicは分析記録に日程、痛みへの感受性、皮膚の履歴を加えて施術の種類と強度、時期を一緒に決め、必要に応じて塗布麻酔などで不快感を減らしたうえで院長が直接施術します(進行方式)。麻酔を強くすることが良い施術という意味ではありません。麻酔がよく効いた状態で強度を過度に上げると、痛みは減っても皮膚の負担は大きくなることがあり、強さと麻酔を別々に見ずに一緒に調整します。

米国皮膚科学会はカウンセリングで施術者の資格とこの施術の経験、自分の肌トーンと年齢層の施術経験、現実的に期待できる結果、回復期間と麻酔の有無を尋ねるよう勧めています(AAD案内)。痛みと麻酔はこのリストの中で一緒に確認する項目です。

同じ原因でもどのレーザーを使うかによって施術直後の反応と回復期間が変わります。ATTITUDE Clinicが使うレーザーをターゲットと回復負担の基準で整理すると次のとおりです。

表1 麻酔と強度はどう決めますか?
レーザー 主に狙う対象 施術直後によくある反応 回復負担
ピコ秒低出力トーニング 色素 一時的な赤み、チクチク感 数時間〜当日
ピコ秒高出力(シミ除去) 色素 かさぶたの形成と脱落 約7~10日
エルビウムフラクショナル低出力 表面・毛穴 赤み、紙やすりのような質感 3~5日
エルビウムフラクショナル高出力 ニキビ跡・毛穴 むくみ、浸出(じくじく)、かさぶた 7~14日
Vレーザー 血管 赤み・むくみ、あざができることがある 赤み・むくみは数日、あざは1~2週

表は左右にスクロールしてご覧ください。

まとめると 血管レーザーの痛みは機器の名前よりも設定と部位が作る差です。塗布麻酔の有無と強度はカウンセリングで決め、施術中に不快ならすぐ伝えることが最も確実な調整方法です。回復期間が残っているのに繰り返すと、痛みよりも副作用の負担が大きくなります。

何回、どのくらいの間隔で続けますか?

赤ら顔と血管の悩みは通常3~5回、4~6週間隔がよくある例として示されます(レーザー別の整理)。回数と間隔は赤みの程度と範囲、肌の状態によって変わるため、初回のカウンセリングで確認したうえで決めます。

間隔を守る理由は痛みともつながります。回復が終わる前に同じ部位を繰り返し照射すると皮膚バリアに負担が積み重なり、やけどや色素沈着のような副作用の可能性が大きくなります(コラム)。逆に十分回復してから続ければ、同じ強さでも負担が少なくなります。だから痛ければ強く、急げば頻繁にではなく、回復間隔を基準に日程を組みます。

こんな状況なら

花束を持った女性と、その隣に立つ医療スタッフが式場の中にいる

式や撮影が数週間後に控えているなら

施術直後の赤みとむくみが数日残ることがあり、Vレーザーはあざができることがあります。あざができれば消えるのに1~2週かかることがあり、日程と重なると困ります(レーザー別の整理)。日程を先に伝えれば、その日までに回復する範囲で強度と時期を調整します。初めて受ける施術を式の直前にまとめて入れる日程は避けた方が良いです。

椅子に座って頬を指さしながら会話する女性と医療スタッフ

痛みに特に敏感な方なら

感受性を先に伝えておけば、麻酔方法と強度をそれに合わせて決めます。以前の施術でつらかった経験も重要な根拠になります。施術中もおかしいほど痛い箇所があれば我慢せず、そのときに伝えていただければ大丈夫です(コラム)。

テーブルに一列に並んだ木のトークンを見ながら相談する女性と医療スタッフ

継続的に管理したいなら

一度に強くするよりも、皮膚が回復する間隔を守りながら定期的に管理する方式の方が負担が少ないです。目標を決めて必要な施術だけを時期に合わせて配置する計画が役立ちます(コラム)。

キャリーケースを引いて待合室に入る女性訪問者と、挨拶する女性医療スタッフ

短期滞在の訪問者なら

施術直後の赤みやむくみが残った日程と重なることがあります。帰国の日と次の予定を先に伝えていただければ、それに合わせて強度と施術範囲を相談します(コラム)。

カウンセリング前に教えてください 最近紫外線に多く曝露したか、服用または塗っている薬と使用中の化粧品があるか、以前の施術後に皮膚が敏感だった経験があるか、式や撮影のように大切な予定があるか、普段痛みにどれくらい敏感か。

ATTITUDE Clinicはこのように進めます

  1. 皮膚分析装置の前に座った女性と、装置を操作する医療スタッフ
    AI皮膚分析記録 — 色素、赤み、キメ、毛穴など現在の肌状態を分析ツールで記録し、その記録をもとに院長が悩みの原因を判断します。分析ツールはカウンセリングを助けるために情報を記録して整理するだけで、医学的診断ではありません。
  2. テーブルに座って説明し手を広げる医療スタッフと、それを聞く女性
    院長カウンセリングで方向を設計 — 分析記録に日程、痛みへの感受性、皮膚の履歴を加えて施術の種類と強度、時期を一緒に決めます。塗布麻酔をするか、どの部位をどの強さで進めるかもこの段階で決めます。
  3. 施術台に横たわる女性の顔にレーザー機器を当てる手袋をした医療スタッフ
    院長が直接施術 — 必要に応じて塗布麻酔などで不快感を減らし、院長が直接施術します。必要以上の施術は勧めないというのが原則です。
  4. 医療スタッフが女性に日焼け止めと保湿剤を説明する様子
    回復案内と経過確認 — 施術後の紫外線対策と保湿、避けるべき刺激を案内し、赤みや痛みが予想より長引けば再確認します。

このテーマに関連してATTITUDE Clinicが使用する機器は532nm血管レーザーのVレーザー、1064nmジェネシストーニング、ピコプラス、エルビウムフラクショナルなどです(施術案内)。正品、正量、正価を原則とし、同じ原則がレーザーにもそのまま適用されます(コラム)。

施術後の管理と副作用

  1. 施術台に横たわりジェルマスクをつけた女性と、タオルを準備する医療スタッフ
    鎮静 — 施術直後は赤みと熱感が残ります。皮膚が自力で熱を下げる時間なので、その間は強い刺激を避け、案内された方法で鎮静させます。
  2. 患者が横たわり、手袋をした医療スタッフが患者の頬にガーゼを当てている
    保湿 — 施術後の皮膚は一時的に敏感になっています。保湿を補えば回復が楽になります。
  3. 窓辺で右手で左頬にクリームを塗る女性と、テーブル上の瓶
    紫外線対策 — 最低2週間はSPF 50+の日焼け止めを塗り、屋外では約2時間ごとに塗り直すことが勧められます。サウナ、チムジルバン、激しい運動は1~2週間控えた方が良いです(レーザー別の整理)。
  4. 医療スタッフが手袋をした手で患者の頬を小さなペンライトで診ている様子
    経過確認 — 赤みと熱感が予想より長く続いたり痛みがひどくなったりしたら、我慢せず来院して確認を受けてください(コラム)。

適切な設定でも副作用は起こることがあります。赤み、熱感、むくみ、チクチク感がよくあり、Vレーザーはあざができることがあります。一時的な色素沈着が生じることがあり、特に皮膚が暗いか焼けている場合に現れやすいです。まれに水疱、低色素斑、感染、瘢痕が生じたり色素が再び上がってくることがあります(コラム)。

赤みやヒリヒリ感が3日以上続いたり急にひどくなるとき、あざが2週間を過ぎても残るときは、待たずに連絡して確認を受けた方が安全です(レーザー別の整理)。

よくある質問

Vレーザー施術に痛みはありますか?

あります。ただし程度はレーザーの種類と強度、施術部位、個人の感受性によって大きく変わります(コラム)。チクチクした熱感や軽く弾かれる感じと表現される場合が多く、同じ施術でも部位によってより敏感に感じられます。施術前に塗布麻酔で不快感を減らすことができ、施術中も我慢しにくい箇所があればすぐ言って強度を下げることができます。痛みがまったくないと約束することはできませんが、我慢する施術にしないことが原則です。

VビームとVレーザーは同じ機器ですか?

いいえ。名前が似ているだけで、メーカーと波長が異なる別個の血管レーザーです。どちらが優れていると断定するよりも、赤みがどの深さから来ているかに合う波長と強さを選ぶことが先です。ATTITUDE Clinicは532nm波長のVレーザーを赤ら顔と浅い血管病変に使用します(レーザー別の整理)。カウンセリングで機器の名前よりも自分の肌に合う設定がどう決まるかを尋ねてみることをお勧めします。酒さ・ニキビ跡・肝斑の違いも、こうした見極めの一部です。

塗布麻酔は必ずしないといけませんか?

必ずそうとは限りません。部位と強度、施術時間によって麻酔方法が変わり、必要ないと判断されれば省略します。米国皮膚科学会は美容施術のカウンセリングで施術中に麻酔がされるかを確認するよう勧めています(AAD案内)。ATTITUDE Clinicはカウンセリングで痛みへの感受性と部位をあわせて見て塗布麻酔の有無を決めたうえで、院長が直接施術します(進行方式)。麻酔をする目的は痛みを減らすことで、強度を上げるためのものではありません。

施術後にあざができたらどれくらいで消えますか?

Vレーザーはあざができることがある施術です。あざができれば消えるのに1~2週かかることがあり、赤みとむくみは数日以内に落ち着く場合が多いです(レーザー別の整理)。あざの程度は照射した部位と強さ、皮膚の状態によって違います。大切な予定があるなら日程を先に伝えていただければ、あざが残る可能性が低い方向に設定を調整できます。2週間を過ぎても残るなら来院して確認を受けてください。

血管レーザー、クリニックは何を見て選びますか?

機器のリストよりも確認すべきことがいくつかあります。自分の悩みが色素と血管と表面のどこから来ているかを施術前に先に確認してくれるか、必要な施術だけを勧めて回数や強度を無理に決めていないか、痛みと回復日程、施術後の注意事項をカウンセリングで十分に説明してくれるか、施術後に不調なときに再確認を受けられる場所かです(コラム)。米国皮膚科学会は施術者の資格、この施術の経験、自分の肌トーンと年齢層の施術経験、回復期間と費用をカウンセリングで尋ねるよう勧めています(AAD案内)。

ひと目でわかるまとめ

表2 ひと目でわかるまとめ
項目 ポイント
痛みを決める要素 波長、出力、照射範囲、部位、個人の感受性
麻酔 塗布麻酔などで不快感を減らし、方法と強度はカウンセリングで決定
VビームとVレーザー メーカーと波長が異なる別個の機器、設定が体感を左右
よくある反応とダウンタイム 赤み・熱感・むくみ・チクチク感、Vレーザーはあざができることがある
よくある例の回数・間隔 赤ら顔・血管は3~5回、4~6週間隔
施術後の管理 紫外線対策と保湿、サウナと角質除去は案内期間中は控える